相続税の延納とは|相続税を分割して支払う方法と利子税の計算方法

相続税はお金での一括払いが原則なのですが、一括での支払いが難しい場合は担保を提供することで分割払いが可能です。この制度を「相続税の延納」と言います。こちらのページでは相続税の延納についてご説明します。不動産を相続し、相続税をお金で支払うことが難しい方はご参考にしてください。

1.相続税の延納とは

相続税の延納とは相続税額を分割して毎年少しずつ支払うことができる制度です。相続税の一部を支払い、残りを分割して支払うことが可能です。相続財産が不動産ばかりで現金があまりなく、不動産の売却に時間がかかる場合は延納制度を利用することをお勧めします。

2.相続税の延納の要件

相続税の延納が認められるには下記の4つの要件を満たす必要があります。

相続税の延納の要件①相続税の金額が10万円を超えること

相続税の金額が10万円以下である場合は延納制度を利用することができません。なお、延納制度が利用できるかできないかの判定は相続人ごとにおこなわれます。相続人全員の相続税額が10万円を超えていたとしても相続人個人の相続税額が10万円以下である場合、その相続人は延納制度を利用することができません。

相続税の延納の要件②金銭納付が困難な金額であること

相続した財産から相続税を支払い、相続人がもともと所有している財産から相続税を支払っても相続税を全額支払うことができない場合は延納制度を利用することができます。なお、相続人が所有している財産全てを相続税の支払いに充てなければいけないわけではありません。生活に必要な分は相続税の支払いに充てずに手元に残しておくことができます。

例えば、相続税が2,000万円、相続財産のうち現金預貯金が1,000万円、相続人が持っている現金預貯金のうち支払いに充てられる金額が600万円の場合、2,000万円-1,000万円-600万円で400万円を延納することができます。

相続税の金額 2,000万円
相続財産のうち現金預貯金 1,000万円
相続人が払える金額 600万円
延納できる金額 400万円

相続税の延納の要件③申告期限までに延納申請書を提出する

相続税の延納申請書・金銭納付を困難とする理由書・担保提供関係書類を相続税の申告期限までに提出する必要があります。なお、相続税の申告期限は相続の開始を知った日の翌日から10ヵ月以内です。相続税の申告期限について詳しく知りたい方は「相続税の申告期限と時効|無申告加算税・延滞税・重加算税とは」をご覧ください。

相続税の延納の要件④延納税額に相当する担保を提供する

延納税額に相当する担保を提供する必要があります。不動産、有価証券、自動車などが担保として認められますが、土地を担保として提供するケースが多いです。なお、非上場株式であっても担保として認められる場合があります。

3.延納制度の担保として認められるための土地の要件

土地が延納制度の担保と認められるには下記の3つの要件を全て満たす必要があります。

土地を担保とする要件①延納税額に相当する価値がある

土地の評価額が延納税額以下であれば担保として提供することはできません。土地を延納制度の担保として提供するには土地の評価額が延納税額以上である必要があります。

土地を担保とする要件②売却することができる

延納の支払いが滞った場合は土地を売却して支払いに充てることになりますので、売却することが難しい土地は担保として認められない場合があります。

土地を担保とする要件③抵当権を設定することができる

抵当権とはお金を払えない場合に他の債権者に優先して弁済を受ける権利です。税務署が土地に抵当権を設定し、その土地が競売にかけられた場合、税務署は他の債権者に優先してお金を受け取ることができます。

4.延納の利子税の計算方法

延納制度を利用した場合は利息として利子税を支払う必要があります。延納した相続税額を支払う度に利子税を支払わなければいけません。利子税の年割合は相続財産の内容によって異なります。詳細については下記の表をご参照ください。

なお、表の「年割合」は平成30年1月1日現在の延納特例基準割合である1.6%で計算しています。延納特例基準割合の変更があった場合は年割合も変動しますので、延納申請の際は所轄税務署にご確認ください。また、便宜上、森林計画立木等に係る延納相続税額については割愛します。

不動産等の割合が50%以上の場合の利子税の年割合

区分 年割合
動産等に係る延納相続税額 1.10%
不動産等に係る延納相続税額 0.70%

不動産等の割合が50%未満の場合の利子税の年割合

区分 年割合
一般の延納相続税額 1.30%

例えば、2,000万円の土地と現金500万円を相続した場合、不動産等の割合は2,000万円÷(2,000万円+500万円)で80%です。不動産等の割合が80%の場合の動産等に係る延納相続税額の利子税の年割合は1.10%、不動産等に係る延納相続税額の利子税の年割合は0.70%です。

延納税額が1,000万円の場合、動産等の割合は20%ですので動産等に係る延納税額は1,000万円×0.2で200万円です。動産等に係る延納相続税額の利子税の年割合は1.10%ですので、200万円×0.011で動産等の利子税は22,000円となります。

不動産等の割合は80%ですので不動産等に係る延納税額は1,000万円×0.8で800万円です。不動産等に係る延納相続税額の利子税の年割合は0.70%ですので、800万円×0.007で不動産等の利子税は56,000円となります。

動産等の利子税 22,000円
不動産等の利子税 56,000円
利子税の合計額 78,000円

5.相続税の延納期間

延納できる期間には上限が決められています。延納期間の上限は相続財産の内容によって異なります。詳細については下記の表をご参照ください。

不動産等の割合が75%以上の場合の延納期間の上限

区分 延納期間の上限
動産等に係る延納相続税額 10年
不動産等に係る延納相続税額 20年

不動産等の割合が50%以上75%未満の場合の延納期間の上限

区分 延納期間の上限
動産等に係る延納相続税額 10年
不動産等に係る延納相続税額 15年

不動産等の割合が50%未満の場合の延納期間の上限

区分 延納期間の上限
一般の延納相続税額 5年

6.相続税の延納の相談

相続税の延納を検討している方は佐藤和基税理士事務所にご相談ください。佐藤和基税理士事務所は相続税専門の税理士事務所で、相続税申告の実績が豊富です。なお、相続税申告書の内容を見直すことで相続税の金額が下がり、延納制度を利用しなくとも済む場合があります。相続税について相談したい方はお気軽にお問合せいただきますと幸いです。

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