協議分割と指定分割の違いを解説|遺言書がなければ協議分割

遺産の分け方を決める方法は2つあります。遺言書で誰が何を相続するのか指定することを「指定分割」と言います。相続人全員で話し合って遺産の分け方を決めることを「協議分割」と言います。

こちらのページでは指定分割と協議分割についてご説明します。協議分割で遺産の分け方が決まらない場合の対応方法についても解説しておりますので、ご参考にしてください。

1.指定分割とは

遺言書とは自分の死後に財産を誰にどのように分けるのか示したものです。故人が遺言書を作成していた場合は遺言書のとおりに遺産を分けます。このように遺言書のとおりに遺産を分けることを指定分割と言います。

遺言書の書き方や文例について詳しく知りたい方は「遺言書の書き方と文例|効力が無い遺言書を作成しないための注意点」をご覧ください。

なお、遺言書で誰にどのくらい財産を渡すのか指定することができますが、それが完全に実現できるとは限りません。民法では、一定の範囲の法定相続人が最低限取得できる相続分を定めています。この最低限取得できる相続分のことを遺留分と言います。

例えば、故人の妻の遺留分が遺産の2分の1であるにもかかわらず、故人が遺言書に「全ての財産を愛人に渡す」と書いていたとします。この場合、妻は愛人に対して「私には遺留分として遺産の2分の1をもらう権利があるので、遺産の2分の1を渡しなさい」と請求することができます。

このように遺留分を請求することを遺留分減殺請求と言います。遺留分や遺留分減殺請求について詳しく知りたい方は「遺産相続の遺留分の割合|孫・兄弟姉妹・子供・配偶者・親の取得分」をご覧ください。

2.協議分割とは

故人が遺言書を作成していなかった場合は、相続人全員で話し合って遺産の分け方を決めます。このように遺産の分け方について話し合って決めることを協議分割と言います。なお、遺産の分け方についての話し合いのことを遺産分割協議と言います。

誰が相続人になるかについては民法で定められています。民法で定められた相続人のことを法定相続人と言います。法定相続人の範囲について知りたい方は「遺産相続人の範囲と順位|誰が法定相続人でいくら相続するのか」をご覧ください。

また、民法では法定相続人が相続する財産の目安についても定めています。民法で定められた相続分の目安を法定相続分と言います。法定相続分について詳しく知りたい方は「法定相続分とは|どの相続人が遺産をどのくらいもらえるのか解説」をご覧ください。

遺産の分け方が決まったら、誰が何をどのくらい相続するのか遺産分割協議書にまとめます。遺産分割協議書は相続人全員の同意が得られることを証明するため、全相続人が署名と実印での押印をおこないます。遺産分割協議書について詳しく知りたい方は「遺産分割協議書とは」をご覧ください。

3.協議分割と遺産分割の注意点

遺言書の内容を変更することについて、相続人全員が同意しているのであれば遺言書を変更することが可能です。例えば、遺言書に「妻に不動産を渡し、長男に現金を渡す」と書かれていたとしても、妻が不動産ではなく現金を受け取りたいと考え、他の相続人が同意するのであれば妻が現金を受け取ることができます。ただし、相続人のうち一人でも反対した場合は遺言書の内容を変更することはできません。

4.遺産分割協議がまとまらない場合

遺産分割協議で遺産の分け方が決まらない場合は家庭裁判所に遺産分割の調停を申し立てることができます。家庭裁判所に遺産分割の調停を申し立てることを調停分割と言います。調停分割では、家事裁判官と調停委員の立ち合いのもと相続人が遺産の分け方について話し合って、合意できる妥協点で調停を成立させることになります。

調停分割でも遺産の分け方が決まらない場合は審判分割を申し立てることも可能です。審判分割とは家事裁判官の裁量で強制的に遺産の分け方を決めることです。

5.遺産分割についての相談

遺産の分け方によって相続税の金額が異なります。誰が何を受け取ったら相続税がいくらになるのか試算し、できるだけ税金がかからない方法で遺産を分けることをお勧めします。

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